活動

フルート&トロンボーン奏者入団、と楽器配置

投稿日:

フルート奏者さんとトロンボーン奏者さんが新たにメンバーに加わりました

美しい音色を奏でてくれます

一気に2人もメンバーが増えて2024年春、上昇気流だぜ

同じ楽器でも1人の場合と2人以上の場合とでは、大きく違って聴こえます

演奏する側も、1人で何かのフレーズを吹くよりも複数人で吹いたほうが不思議と楽に感じます

一人で寂しかったパートが、これからハモリや力強いユニゾンが聴けそうで楽しみ

合奏時の「配置(並び方)」について、みなさん思うところがあるよう

いろんな音楽があって、いろんな演奏形態があります

吹奏楽はオーケストラと同じく大人数が必要な演奏形態ですが、楽器配置(並び方)もいろんなスタイルがあります

奏者の演奏しやすさと、聴衆(お客さん)のこと、両方を考えて創意工夫しながら並び方が決まってきます

結論から言うと
「楽器配置(並び方)はコレで決まり!」
といったベスト(決定的)な並び方はありません

どこかを立てれば、どこかがやりづらかったり…

メリット、デメリット、バランス取りながら、ベターな(より良い)並び方をその都度考えないといけません

まったく妥協なしで演奏者もお客さんも全員満足できるような配置(並び方)は、残念ながらないのです

いろんな要素、

その時の編成(人数)
楽器の特性
演奏者の技量
曲の内容
演奏会場
その他もろもろ…

を考慮して、その時の楽器配置(並び方)を考えます

で、「並び方あるある」なのですが、演奏者がいつも同じ場所に座るようになると、そこに「根」が生えてしまいます

どういうことかと言うと、慣れすぎてその場所以外で演奏するのが「気持ち悪く」(なんなら苦痛に)感じるようになるのです

なので防府ウィンドシンフォニーでは練習時の配置(並び方)を、時々わざと変えるようにしてます

例えばホルン奏者はステージの下手(しもて=お客さんから見て左側)で演奏することもあれば、上手(かみて=お客さんから見て右側)で演奏することもあります

いつもと座る場所が変わると、演奏中聴こえてくる音もぜんぜん違うし、目に入ってくる「風景」も違って、違和感を感じます

「この位置、なんか気持ち悪い、なんか演奏しづらい…」

と思ってしまうのです

「今日から並び方変えるよー」
と言うと、
「えー、違う場所で演奏するの、なんかイヤです(いつもの並び方がいい)」

というのは、吹奏楽ではよくあること(変化を嫌う保守的な人、たくさんいます)

コントラバス奏者はステージ上手(かみて=お客さんから見て右側)で演奏することが多いですが、上手(かみて)じゃないといけない理由など実はまったくありません

お客さんの「右耳」に低い音が聴こえた方が心地良い、なんてこともありません

ステージの最上段にズラッと並ぶ、コントラバスセクション

オーケストラの配置で、高い音を演奏するヴァイオリンが下手(しもて)、低い音を演奏するチェロやコントラバスが上手(かみて)に並ぶことが多くなったのは、レコーディングに熱心だった指揮者のレオポルド・ストコフスキー(1882年〜1977年。1940年のディズニー映画「ファンタジア」にも出演)と、20世紀中頃のレコード(オーディオ)の普及によるところが大きい

ということは、以前にこのブログでも書きましたので、↓そちらもぜひ読んでみてください

オーケストラでは1950年代くらいから世界的に、ヴァイオリン(1stも2ndも)が下手、チェロやコントラバスは上手、で演奏する配置が主流になってました

20世紀後半は↑こんな並び方が主流だった

その後1990年代くらいから、ヴァイオリンの1stと2ndが左右に分かれて、チェロとコントラバスは下手、という20世紀前半まで主流だった伝統的な楽器配置に回帰する動きが見られるようになります

最近は19世紀〜20世紀前半に主流だった↑この並び方も、よく採用される

弦楽器奏者はいつも慣れていた場所から「真反対」の場所に座って弾け、
と言われてメンバーが猛反発(しかも大人数が)するようなことが、ベルリンフィルなどのプロオーケストラでもあったようです

現在ではコンサートによって弦楽器の配置はどちらのパターンも採用されることがあるので、奏者の方も慣れてきて「配置トラブル」はあまり聞かれません

プロの音楽家でも座る場所に「根」が生えてたんですね

吹奏楽の楽器配置(並び方)あるあるで「低音楽器を近い場所にまとめる」

というのがあります(この「低音楽器」という言い方、あまり好きではないけど)

テューバ、コントラバス、バスクラリネット、バリトンサックス、ファゴットなどを近い位置に配置するのは、似たような音符を演奏することが多いグループがまとまっててお互いに聴きやすく演奏しやすいという利点があります(ティンパニも曲によっては似たような音符が多いけど、そのグループからはすごく遠い位置にいたりしますが…

で、

「低音はステージ上手(かみて)」

という、固定観念(決めつけ)みたいなものが生まれます

吹奏楽人の中には

「低音は(客席から見て)右でしょ」

という、決めつけ(アタマ固い)をするような人が多くいます(何の根拠もないのに

サックスは指揮者から見て2〜3列目の上手あたりに並ぶことが多いですが、以前はバリトンサックスが一番右側(つまり客席寄り)に座るのを見かけることがありました(最近はあまり見ない)

たぶん「低音は右」という決めつけから、そうしてたんだと思います
(あとホルンとアルトサックスを近づけたいという意図もあったのでしょう)

バリトンサックスが客席に近い位置?

木管楽器で客席に近い横1列は、お客さんから見てとても見やすく(目に入る)、目立つ場所(言わば特等席)

そこにクラリネットのコンサートマスター、フルート、オーボエ、アルトサックス、それぞれの1st奏者、つまりメロディやソロをよく吹く人たちが座るのは、お客さんからすると見てて楽しい(聴きやすい)配置です

客席に近い場所で演奏する人は、一番目に入りやすい

その「(ある意味)特等席」にバリトンサックス奏者が座って、メロディやソロをよくやるアルトサックス奏者は客席から見えにくい奥の方の場所に座ることが以前は時々あったのです

お客さんからすると

「なんか(たぶんアルトサックスの)目立つメロディが聴こえてくるけど、奥の方にいるからよく見えない」

となるので、さすがにその配置は最近は減ってきました(決して「バリトンサックスは引っ込んでろ!」なんて意味ではありません)

その「客席に一番近い横1列(特等席)」は、演奏者からすると実は「指揮が見にくい」場所でもあります

指揮者を「横から」見ることになるので、正面から見るのよりも見づらいのです

ですが演奏の上で目立つしお客さんから見やすいので、木管楽器の1st奏者はその「客席寄り(特等席)」に座るのがセオリーとなってます

コンサートでは音の聴こえ方はもちろんですが、ビジュアル面(見た目、見え方)もかなり重要

と言うか、「音」と「見た目」は想像以上に密接に関係し合っているのです

他にお客さんの目に入りやすい位置(特等席)では「ステージの中央寄り」というのがあります

ステージの端っこ、よりも当然「真ん中」あたりの方が、客席からでは自然と目に入ってきます

なので金管楽器の1st奏者は、ステージの中央寄りに座ることが多いのです

次に打楽器

オーケストラでは打楽器は「ひな壇」の最上段に配置されることが多いです

が、吹奏楽ではステージ下手(しもて=客席から見て左寄り)の低い位置にまとめて配置されることが、以前にも増して多くなってきました

お気づきの方も多いと思いますが、これは「吹奏楽コンクール」の影響です
(市民会館などはひな壇が2段しか設置されないことが多いので、それもある)

日本の吹奏楽コンクールは、ひと団体の持ち時間15分間、その内演奏は12分以内、3分間で次の団体に入れ替わり(=1時間で4団体を回す)

という異常にタイトなスケジュールで行われてます(たった3分で入れ替え!)

こんなことがホントに義務付けられてて、実際に日本全国で当たり前のように毎年行われてるのは日本人の几帳面さゆえですが、正直狂気の沙汰です(舞台裏は戦争状態。演奏時間が12分間を超えると失格)

50人とか55人の大型打楽器を含む大編成吹奏楽団を、たった3分でステージ入れ替え→音出しもチューニングもナシで演奏開始なんて、スーパーイリュージョンか!?

と思ってしまいます
(ステージ上での演奏前の音出しが「禁止」されてます!Wow!! Crazy!!! でも吹奏楽人は世界に類を見ないほど異常な日本の吹奏楽コンクールのことを「(え?別にフツー)」と思ってる感じ)

なので打楽器を「ひな壇」最上段にセッティングするのは時間的にリスクが高く(昔はコンクールでも見かけましたが)、打楽器を運び入れる下手袖から一番近い場所にまとめて配置するのが主流となってます

↑打楽器が客席からは見えにくい

自分たちのセッティングをとっとと済ませて、気持ち的に余裕を持ってコンクールの演奏を始めるためにも、すぐ運び込める「下手(しもて)の、主にひな壇の下」に、多くの学校(団体)は打楽器を配置するのです

で、また吹奏楽人の悪いクセで

「打楽器は(客席から見て)左でしょ」

という固定観念(決めつけ)が生まれます

コンクールじゃない普通のコンサートでも打楽器を下手(しもて)あたりに配置することが、特に最近は多いです

お客さんからすると、管楽器よりも奏者の動きが大きい打楽器は「ひな壇最上段」に配置した方が、見てて楽しいのに(子供なんて、シンバル叩くの見たら大喜びです)

特にホールの1階席から見てると、打楽器奏者が下手側の低い位置にいると、演奏の動きも打楽器自体も見にくい(音は目立ってるのに。もっと打楽器見たい〜)

吹奏楽をやってる人は打楽器も管楽器も見慣れてるのでなんとも思いませんが、たまに(または初めて)演奏会に来るようなお客さんは楽器のビジュアル(見た目)に興味津々です

大きく動いて大きい音が出る、見ても楽しい打楽器を「見せる(魅せる)」という観点、忘れがちです

打楽器見えない…

吹奏楽はどちらかと言うとクラシック寄り、オーケストラ寄りの演奏形態ですが、ジャズやポップス曲では「ビッグバンド」に近い演奏形態とも言えます

ビッグバンド(ジャズバンド)では「リズムセクション(ピアノ、ベース、ドラム)」が近い位置に配置されます

一定のテンポの曲が多く、指揮者がいなくても「リズムセクション」が聴きやすければ演奏できる

ポピュラーミュージックでは根幹を成す「リズム隊」が、ステージ中央付近でまとまって演奏するのです

ホーンセクション(管楽器奏者たち)は、中央にいるリズムセクションに乗っかって演奏する感じ

吹奏楽でもジャズやポップス曲を演奏することはよくあるので、その時は当然ドラムなどのパーカッション隊とベース音を演奏する低音楽器(←またこの言葉使っちゃった)は、近い位置で演奏した方が良いです

もうおわかりでしょうがよくある吹奏楽の楽器配置って、テューバとパーカッションが一番「遠い位置(時差が生まれるほど)」にいたりします

テューバから打楽器まで遠い〜

ポップス曲は「リズム」がより重要視されるので(リズムが主役)、コンサートのポップスステージなどはテューバ、エレキベース、ドラム、パーカッションなどは、なるべく近い場所(できればステージ中央付近)で演奏した方が良いことは明白です

が、吹奏楽の人にその配置を提案しても
「えー、やだ(そんな場所、慣れないしー)」
と拒否されることが多いです(また「根」生えてるー)

別の話ですが、金管楽器は「音の指向性」が強いです

ベルから直接的に音が出るので、お客さんに正面向かって吹くか、斜めを向いて吹くか、横を向いて吹くか

で、聴こえ方がかなり変わってきます(特にトランペットとトロンボーン)

クラリネットやサックスにも「ベル」はありますが、金管楽器ほど音の指向性はありません

木管楽器はKeyの部分にたくさん「穴」が空いていて、実際には楽器全体から音が響く感じです(多少、音の指向性はあります)

金管楽器の「ベルの向き」も考慮に入れて楽器配置を決める必要があります

が、ホルンやユーフォニアム、テューバはベルの向きが斜め後ろだったり斜め上を向いてたりするし、テューバはフロントアクション(ヴァルヴが低い位置にある)の楽器 or ピストンが上の方の縦に付いてる楽器かによって(今でも両方のタイプが使われてます)、ベルの向きがほぼ左右逆になったりするので、難しいです

ホルンはベルの向きの「下流」に2nd、3rd、4th奏者を配置するのがセオリーですが、ウィーンフィルではその「逆に」並ぶのを見かけることもあります

「音の指向性」に少し関係しますが、吹奏楽の人はなぜか「横一列」に近い感じで並ぶのを好みます

丸く半円を描くように並んだ方が、お互いの音も聴きやすいしアイコンタクトも取れるし、アンサンブルしやすいし指揮も見やすいのに、なぜか横一列、直線的に並びたがるのです(練習も本番も)

一直線にも程がある…

木管楽器は音の指向性がさほどないので、「横を向いて」演奏しても客席に音が届きづらいということはほとんどないのに

最低でも↑これくらい、丸く並んだ方が良いです

勝手な推察ですが、日本の小中高で12年間も学ぶと、四角い教室で縦横一列に並ぶ机や椅子の配置に慣れすぎてしまうのでは?

という「いやいや、それはないでしょ」と言われそうな推理に至ってしまいます

↑こんな感じで並びたがる(端と端の人の音、聴こえづらいし顔も見えない)

円になってお互いの顔を見ながらディスカッションする、なんて日本の小中高の授業ではほとんどないと思いますが、演奏ってお互いの音を聴き合ってやるものです

ほとんど先生から一方通行の教育システムが良くないのでは?

と、マヂで思ったりします

もうちょっと丸く並んだほうが良い、けど、吹奏楽の人↑こんな感じの並び方を好む

それとも客席にいるお父さんお母さんとかに、自分の顔を(正面から)見てほしい

「私の晴れ姿を見てー!」

という気持ちから、横を向きたくないのか??

吹奏楽部のトランペットパートに教えに行くと、だいたい横一列に並んで

部員「お願いします!」(←礼儀は正しい

西山「本番は横一列に近い感じかもだけど、練習の時はちょっと丸く並んでお互いの顔を見てやった方が、お互いの音も聴きやすいし、いいと思うよ」

って言うと、なんだか渋々イスを並び替え…

そして次にレッスンに行くと、また横一列に並んでて、

部員「お願いします!」(←やっぱり礼儀は正しい

西山「…あー…」
(心の声→)どんだけー!(古っ

横一列に並ぶの、好きやねー

机を動かすのがめんどくさい、のもあるのでしょう

続きましてー、ちょっと「配置(並び方)にこだわりすぎ」シリーズ

フルートとトランペットの夫婦でフルートの奥様が、コンサート中の(大人数)トランペットパートの「民族大移動」をすごくバカにしてて面白かったのを覚えてます

「トランペットって本番の時、曲ごとになんであんなに民族大移動するんですかー!(ゲラゲラ)」
(ダンナさん苦笑い)

アマチュア吹奏楽団では曲によって1stだったり2ndだったり3rdだったりと、同じ人でもパートが変わることはよくあります(パート固定はみんなあんまり好きではなさそう)

楽団によっては、ポップスの短い曲でも1曲1曲、1stを吹く人達はとなり同士、2ndもとなり同士、3rdもとなり同士…

になるよう、いちいち座る席を移動する吹奏楽団があります

曲と曲の間に「大移動」が起こる

見てる方からすると

「同じ音を吹く人がとなりにいないと、絶対にイヤなん??(変なのー)」

と思ってしまうのです

同じ音を吹く人たち同士でかたまりたいという気持ちもわからなくはないですが、確かに短い曲ごとにいちいちゾロゾロと楽器と楽譜を持って「大移動」してるのは、ちょっと滑稽に見えてしまいます

(お客さんの心の声→)「どんだけー!!(そこまで必要ー??)」

なんで大移動してるのか、わからないお客さんも多い

ここまで長文を読んでいただいてありがとうございました

楽器配置はどう並んでも「一長一短」で、一筋縄ではいかないです

演奏者は並び方が変わっても

「こんな所で演奏するの、絶対イヤ!」

なーんてダダはこねずに、

「ほー、この並び方もまたオツですな、ふんふん…」

くらいの柔軟性(柔らかアタマ)を持って演奏に向き合う方が、みんなハッピーです

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