メンバーがスコアを興味深そうにのぞいてました

「スコア(=総譜)」はすべての楽器の音符が書いてある、主に指揮者が使う楽譜です
(ゲームや野球やゴルフやボウリングでも「スコア」って言葉、使いますよね)

それに対して各楽器の人が使う楽譜は「パート譜」と言います
吹奏楽コンクールをがんばっている学校は、コンクールでやる曲などのスコアを部員が持っていることもありますが、通常は奏者がスコアを持ってることはあまりありません

吹奏楽の場合、数曲〜場合によっては10曲以上が常に本番を控えている状態(練習中
ということもよくあるので、もしそれらすべての曲のスコアを持ってるとしたら、かなりの大荷物
曲によっては1曲で100ページを超えるスコアもあります

スコアだけでの販売はされてない曲の方が多いし、コピーするにしても膨大な量になります(楽譜のコピーは国際的に法律で禁止されてます
そんな訳で吹奏楽をやっていても、スコアを見ることはあまりないのがフツーですが、スコアを見るのは実はとてもオススメです

「見てもよくわからないし、音符が多すぎて見る気がしない」
まったくその通り
自分が演奏するパートや同じ楽器ならまだしも、他の「in Es」や「in F」や「in C」や打楽器までゴチャ混ぜでギッシリの音符をパッと見ても何がなんだか訳ワカメ

ですがスコアも日頃から見ているとだんだん慣れてきて、不思議と読めるようになってきます
オーケストラの有名曲は「ポケットスコア」という小さめの本のようなサイズで結構販売されていて、楽器屋さんや楽譜屋さん以外でも、ごく普通の本屋さんでも売ってたりします

日本の出版社「音楽之友社」「全音」「日本楽譜出版社」のポケットスコアはだいたい数百円〜2000円以下で、日本語の解説付き
海外の出版社でもアメリカのDOVER(ドーバー)社のスコアなどは1000円〜3000円くらいでいろんな曲が揃っていて(ストラヴィンスキーやシェーンベルクもある!)、日本のamazonなどでも容易に入手できます

「日頃から見ていると、って… 日頃からスコアなんか見んわ」
そりゃそーですよね
でも何かすごく好きな曲がある人は、その曲のスコアをぜひ手に入れてみてください

そしてそのスコアを、曲を聴きながら見る
これ、楽しいです

次に曲を聴かずにスコアだけを見る
必ず、何か発見があります

「あ、ココってこういうリズムやったんや」
とか
「あの楽器も一緒に演奏してたんや」
とか
「1拍目と思ってた箇所が、2拍目だった!」
とか

そしてもう一度曲を聴きながらスコアを見る
その曲への理解がいっそう深まる

そして新たな疑問点や、さらなる新発見などもあって…
その繰り返しで、飽きがくることがありません
(テレビで暗いニュースやしょーもない番組を見るより、はるかに有意義な時間になります)

飽きたとしても、数ヶ月後、数年後にまたそのスコアを見るとまた新鮮、そして必ず新発見があります

「それ、オーケストラ曲の場合でしょ」
はい、オーケストラは人類の宝のような音楽にあふれててスコアもたくさん出版されてますが、例えば防府ウィンドシンフォニーで練習しているG.ホルストの「第一組曲」は吹奏楽曲ですが日本楽譜出版社からポケットスコアが販売されてます

作曲家の伊藤康英さんの校訂で、楽器編成や音符がちょっと違う部分もありますが、そこもまた興味深くて楽しいと思います(「第二組曲」も出版されてます)
吹奏楽の曲では世界で一番有名な曲なので、ポケットスコアまで出ているのでした

「ホルストの第一組曲、何回もやったことあるよー」
という吹奏楽の演奏経験が豊富な方、ぜひスコアを見て今まで気づかなかったことを発見してみてください
どうして有名なのか、なんで名曲って言われてるのかが、より深くわかると思います(スコアなんて見なくても人の心を捉えるのが名曲、ではありますが

さて、来年2023年の3月に、毎年開催されてる「フェスタ・アスピラート」に出演することになりました
音楽やハワイアン・フラまで、いろんな団体が朝から夕方まで出演します
候補曲(新曲)の「Let’s Swing !!」の楽譜を注文、たぶん次回12/18(日)の練習で配布できると思います(間に合うかな?

映画「スウィングガールズ(2004年公開)」を明らかに意識して、ミュージックエイト社から2005年に出版された楽譜です
「メイク・ハー・マイン」「故郷の空」「シング・シング・シング」の3曲がメドレーになってて、山里佐和子さんの編曲も良く、しかも難易度もちょうど良い感じなのでミュージックエイト社のロングセラーになってます
後にライバル出版社になるウィンズスコア社(軽いポップス曲でもフルスコアが付く)が2006年頃に設立される前の楽譜で、ミュージックエイト社がまだ「コンデンススコア(簡易的なスコア)」を採用していた時期なので、この曲はフルスコアが付いてきません(そこが難点、でも仕方ないかー

その前に「第4回アンサンブル・コンサート」があるので、そっちの準備も急がねば
楽団の活動とは関係ありませんが、宇部市のコミュニティ放送局 FMきらら(80.4MHz)で毎週水曜日の19:00〜20:00で放送されている「宇部マテECO STUDIO(ナビゲートはNAZUKIさん)」
12/21(水)の放送回に私、西山 雅人がゲストで生出演します

番組中にトランペット(か、フリューゲルホルン )の生演奏も2曲やりますので、宇部市近郊の方はぜひお聴きください
年末年始も、楽団の見学は大歓迎でお待ちしてまーす
