活動

ブラスバンド

投稿日:

吹奏楽のことを「ブラスバンド」と、世間ではけっこう言うことがあります(別に間違いではありません

ブラスバンドという呼称は、本来はイギリスで盛んな(木管楽器は入らない)金管楽器と打楽器の編成による楽団のことです

日本では吹奏楽に比べると(英国式)ブラスバンドはかなり少ないので、英国式ブラスバンドなんて知らない人の方がはるかに多いです

木管楽器はいません

そのイギリスのブラスバンドの編成にはトランペットと(フレンチ)ホルンは入らなくて、
コルネット、フリューゲルホルン、アルトホルン(テナーホーン)、トロンボーン、バリトンホルン、ユーフォニアム、テューバ、打楽器

といった感じになります

だいたい28人くらいで演奏することが多くて、イギリスでは職場や地域にそんな「ブラスバンド」がたくさんあって、コンテストなども行われてます

「じゃ、吹奏楽は英語だとなんて言うの?」

吹奏楽のことを英語で言う場合、いろいろと呼び方があって定まっていません

ウィンド・オーケストラ
ウィンド・アンサンブル
ウィンド・バンド
コンサート・バンド
シンフォニック・バンド

他にもドイツだとブラスオルケスターとかブラス・カペレとか
まだまだたくさんあります

ややこしいですよね

要するに、ちょっと間違ってるけど「ブラスバンド」っていう方が言いやすいし覚えやすいし使いやすい訳です

「防府ウィンドシンフォニー」に使ってる「ウィンド・シンフォニー」という呼称は、吹奏楽編成の楽団名としては割と一般的に使われてます

「シンフォニー」という言葉は日本語に訳すと「交響曲」でいいと思いますが、楽団名にも使われます

例えばアメリカの一流オーケストラ、サンフランシスコ交響楽団の正式名称は、
「San Francisco Symphony(通称SFS)」

San Francisco Symphony Orchestraじゃなくて、「Orchestra」という文字は入らないのです(ちょっとアメリカ的なネーミングではありますが

オーケストラでは、プロでもアマチュアでも、よく
「○○交響楽団」
とか
「○○フィルハーモニー管弦楽団」
とかいう名前が付けられてますが、それらは「呼称」で楽団の規模や内容を表すようなものではありません

つまりただの「呼び名」です

サッカーチームの呼称が、○○FC(フットボール・クラブ)だったり、○○SC(サッカー・クラブ)だったりするのと同じようなものです

『フィル(ハーモニー)という言葉はオーケストラのことを表す(んだろう)』
と勘違いしたおじさん(失礼)が、
『ボストン・フィルは素晴らしい』とか知ったかぶって言うことがありますが、有名なのは「ボストン交響楽団」でボストン・フィルというプロオーケストラはありません

日本にはだいたい20くらいのプロオーケストラがあります

そのうち半分くらいが東京近郊にあります

「東京交響楽団」
「東京都交響楽団」
「東京フィルハーモニー交響楽団」
「東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団」

↑これらは全部「別々の」楽団です

それぞれのオーケストラが創成期にもうちょっと視野を広く持っていれば、こんな似てて間違えやすいネーミングにならなかったと思うのですが、何十年も経ってるので今さら変えられないわけです

世界の一流オーケストラ「ロンドン交響楽団」と「ロンドンフィルハーモニー管弦楽団」も、どちらもプロの楽団ですが「別々の」楽団です

オーケストラにあまり興味のない人からすると、楽団名だけでプロなのかアマチュアなのかを識別することは不可能です

では、問題です
「横浜交響楽団」

「神奈川フィルハーモニー管弦楽団」

どちらがプロで、どちらがアマチュアでしょう?

答えは、
「横浜交響楽団」←アマチュア
「神奈川フィルハーモニー管弦楽団」←プロ

『知らん!わかるか』
という声が聞こえてきそうです

イギリスで「ブラスバンド」が盛んなのは、一つには導入しやすい、つまり楽器のお値段が安い
という理由があります

ざっくり言うと木管楽器よりも金管楽器の方が「安い」です

楽器の値段はそんなに差はないかもしれませんが、維持費(リードなどの消耗品、調整にかかる費用)まで含めると、やはり木管楽器の方がお金がかかると言えます

そして木管楽器よりも弦楽器の方がさらに「高い」です

なので吹奏楽に比べるとオーケストラは導入しにくい(お金がかかる)ので、中学や高校にはオーケストラ部は少ないと言っていいと思います

あとあまり大きい声では言えませんが、管楽器は演奏レベルが低くてもなんとか聴くに堪える、という点もあるかも
下手なクラリネットはまだなんとか聴けるけど、下手なヴァイオリンは勘弁してくれ、と思う人は多いような気がします(ヴァイオリン関係者の方、本当にすみません

イギリスでは庶民でも楽器演奏を楽しめる、ということもあってブラスバンドは昔から盛んなのです

実際、20世紀初頭〜中頃に炭鉱で働く人たちによってできたブラスバンドが、イギリスには伝統的に多くあったりします

日本では1970年代〜1980年代に高度成長期とベビーブームの影響で「ピアノブーム」と言われるほどピアノを習うことが流行しました(そして学校の吹奏楽部も一気に増えていきました

ヤマハやカワイの音楽教室が全国に増えていったこともあって、ピアノを習ってるとか習ってたというのはそんなに珍しいことではありませんが、どちらかと言うと「いいとこの子」というイメージがあります(←その言い方が庶民ですみません

ヴァイオリンやバレエを習ってると、さらに「おぼっちゃま、お嬢さま」というイメージになりますが、実際のところもそんな感じと言って間違いではないと思います

吹奏楽やブラスバンドよりももっと導入しやすいのは(ロック)バンドです

ギターとベースとドラム、あとアンプがあれば、たった数人で成立するので、全国の(ロック)バンドの数は吹奏楽の比ではありません

学校の文化祭でデビューするロックバンドって、毎年どれくらいあるんだろう?
日本の中学校は全国でだいたい1万校くらいだそうですので、毎年10000バンドがデビュー??

ただ文化祭デビューバンドも、聴くに堪える演奏ができることは…

まれです(どんな楽器もむずかしいです

ジャズ発祥の地と言われるアメリカのニューオーリンズのジャズバンドも「ブラスバンド(ニューオーリンズスタイル)」と言われることもあるので、なんだかその辺の呼び方ってホントにややこしい

「スーザフォーン」がベース音を演奏します

吹奏楽の人は吹奏楽のことを「バンド」と言うこともありますが(「うちのバンドは〜」とか)、日本の世間一般でバンドと言えば「ロックバンド」のことです

こんなに人数いても「バンド」って言うの、不自然

「コンサートシンフォニックウィンドフィルハーモニックオーケストラ」
よりも、
『ブラバン』の方がキャッチーな呼び方なのは間違いありません

サウンドハウス

スポンサーリンク サウンドハウス

楽譜ネット

スポンサーリンク

サウンドハウス

スポンサーリンク サウンドハウス

楽譜ネット

スポンサーリンク

-活動
-, ,

関連記事

フルート奏者入団&合わせシンバル

2つの本番が終わって、11月から新たなスタートです 楽団初のフルート奏者さんが入団! どんな音を聴かせてくれるのか、みんなドキドキ 「セドナ」の長いソロは美しい音色で、その後のクラリネット、スネアドラ …

得意分野を生かして

怒涛の3連続本番が終わって、ひさしぶりに落ち着いた雰囲気での練習 近未来開催予定の楽団主催1stコンサートで演奏する曲も、ひさびさの合奏です スティーヴン・ライニキー作曲の「セドナ」は木管楽器のソロが …

新年吹き初め叩き初め

雪のちらつく中、2021年、最初の練習でしたそして新年にふさわしく、めでたい初おろし打楽器、サスペンデッドシンバルです! やっぱ年明けはシンバルやね〜(? Zildjian(ジルジャン)社のSシリーズ …

オーメンズ・オブ・ラブ

アンサンブル・コンサートを終えて、ひさしぶりに練習お休み週がありました 月に5回日曜日がある月は、どこかで1回お休みの日を設けることにしてます ゆっくり夏休みを取れた人もいれば、楽団外での音楽活動など …

2回目の練習

今週は「セドナ」を中心に練習しました トランペッター親子は毎週上達していてスゴいです小学生のMちゃんは、前日に防府音楽祭で行われた公開クリニックで、日本を代表するトランペッター、東京都交響楽団の高橋 …

スポンサーリンク

アーカイブ

カテゴリー