木管楽器でも金管楽器でも打楽器でも、練習後に毎回楽器の表面を「拭く」のは、楽器を良い状態に保つのにとても重要です(5分くらいでいいです)

それをやるかやらないかで、数年後の楽器の状態がものすごく変わってきます(水分や手汗は、材質をかなり劣化させます)
でもタオルやハンカチやティッシュを使うのは「厳禁」です(中学高校の吹奏楽部に行くと、よく小さいタオルを使ってるの見かけます)

必ず楽器を拭く専用の「クロス(布)」を使いましょう(タオルで拭くと、楽器表面に細かい傷がつきます)
楽器用のクロス(布)は、楽器店やネットで数百円で売ってます

できれば「マイクロファイバークロス(楽器用)」という、目に見えないホコリや水分油分まで除去できる布が良いです
そしてそのクロス(布)は、しょっちゅう洗濯しましょう!(←コレ重要

汚れた布で楽器を拭くのは、わざわざ楽器を傷つけてるようなものです(細かい金属カスなどがたくさん付着してます)
でもクロス(布)を洗ってる人って、けっこう少ない…
楽器ケースの中に何年も洗ってない薄汚れたクロス(布)が入ってる人がほとんどです

タオルやハンカチと同じように、洗濯機に入れて普通に洗うだけです(丈夫なので洗濯ネットにすら入れなくて良いです)
最低でも1週間に一度は洗濯することをオススメします

世の中「潔癖症」に近い人が増えてるようにも思えますが、楽器に関してはホントにみんな無頓着でビックリします
学校の部活に教えに行って、時間に余裕がある時は廊下にある水道でトランペットのベルから水を流して生徒に見せます

ほとんどの場合で、逆側のマウスパイプからワカメちゃんのようなドス黒いものがドバドバ出てきて

「キャーッ!」って悲鳴があがります(アナタの楽器なんですけど

その不潔極まりない楽器を口に付けてずっと練習してるわけなんで、ホントになんかの病気になりますがな

何十年も洗ってないと思われる学校の古いコルネットなんかに水を通すと、マヂでふえるワカメちゃんが山盛り状態で、ホラー映画さながら

楽器の内部の洗浄はちょっと時間と手間がかかりますが、
「毎日練習後に楽器表面をクロス(布)で丁寧に拭いて、その布を週に1回は洗濯する」
↑これは、めちゃ簡単で誰でもできるので、今日からやりましょう

クロスにも種類があって「シルバークロス」や「シリコンクロス」といった液剤が最初から染み込ませてあるクロスがヤマハなどから発売されてますが、そういうクロスは洗濯できません(いわば使い捨て)
極フツーの楽器用クロス、できれば大きいサイズのものを2〜3枚所持するのが良いです

そして金管楽器は最低でも月に1回くらいは、水(お湯)を通して洗浄しましょう
「(金管)楽器って、洗っていいんですか?」
って聞かれたこと、あります(洗わんとダメよ)

楽器洗浄は、思った以上に結構時間かかります
ザッとやっても最低1時間、丁寧にやれば2〜3時間、楽器や人によってはもっと時間かかります
が、綺麗になると本当に気持ち良いです

洗浄に必要な道具は、管内に通す「フレキシブルクリーナー」という細長いブラシのようなもの(千何百円しますが、ぜひ買いましょう)と、家庭にあるボディソープかハンドソープ、あとオイルとグリスと、大きめのクロス(布)をできれば数枚(あと要らなくなった歯ブラシ、クリーニングロッドもあると便利)

楽器をできるだけ分解して、少しずつ丁寧にボディソープなどをつけたブラシで内部を洗います(管を落としたりしないよう、慎重に)

グリスが付いてるスライド部分は、要らなくなった歯ブラシとボディソープとお湯で洗うのもいいです

最後に40度くらいの「お湯」で流すと、楽器内の油分やボディソープなどが残らなくて良いです
そして洗浄した管を1本1本、丁寧にクロス(布)で拭きます

管の「中」もできるだけクロス(布)を細長くしたりして、拭いてみましょう(クリーニングロッドがあったら便利)
全部やり終えたら、クロス(布)がめちゃめちゃ汚れてるのに驚くと思います(汚れたクロスはすぐ洗濯機に

そしてオイルやグリスを適切に塗って(グリスを塗りすぎの人、多いですよ)、楽器を組み立ててオシマイ
ホントに音まで変わった気がする(というか変わります)ので、練習したくなります

洗面台やお風呂などの「安全な場所」で作業するのが大切ですが、楽器を洗浄中に管を落としたりぶつけたりして凹ますのは、慣れないとやりがちです(気持ちもだいぶ凹む)
ちょっとした1〜2mmの凹みを1箇所修理するのに、修理工房で最低でも3,000円

治ったところで楽器にとっては当然良くない(部位によっては致命傷)

なので時間と気持ちに余裕がある時に、落ち着いて楽しみながらユックリ楽器を洗いましょう
台風や大雪で家から出られない日など、オススメです
