山口県の瀬戸内海側にある防府市はあまり雪が降りませんが、12月中旬になってちらほら雪が降る日も

そんな中、2023年最後の練習でした
楽団に初めて「ギロ(Guiro)」が登場

ギロは主にラテン音楽で使われる打楽器
元々はひょうたんをくり抜いて、表面に溝をたくさん入れて、そこを木の棒でこすって音を出す楽器です
ルロイ・アンダーソンの「タイプライター」で、タイプライターで文字を打って「改行」する時の音としてギロを使うアイディア
タイプライターは紙の右端まで文字を打つと「チーン」と音が鳴って、改行して紙を戻す時に「ジャッ」と音がします
その「ジャッ」をギロで、「チーン」をトライアングルで再現するわけですが、そもそも「タイプライター」というものの実物を見たことがあるのはご年配の方々くらいなので、その面白さはだんだん伝わりにくくなってきてる??
伝わっても「あー、そういう音がしてたんですね」くらいに思われる程度で、すぐにピンときて「おもしろーい!」とは、なりにくいかも

まぁ、伝わらなかったとしてもお釣りがくるくらい楽しい曲なので、いっか
「目覚まし時計」とかの電子音じゃない音がするものも、あまり見かけなくなってる気がする(電子レンジの「チーン」ってやつも、絶滅?

いろんな打楽器があるけど、ギロは音が「伸ばせる」点でも楽しい
キューバン・リズムの「チャチャチャ(Cha-cha-chá)」には欠かせない楽器
こども向けに何かを演奏する時「おもちゃのチャチャチャ」をやると、だいたい盛り上がります
「♪おもちゃのチャチャチャ!」って声出すのが楽しいし

ストラヴィンスキー(1882年〜1971年)は「春の祭典」の中でなんとギロを使ってます
「春の祭典」は編成が大きいし(テューバは2人必要、ティンパニも2人)、アルトフルートやピッコロトランペットやバストランペットやワーグナーテューバ(ホルン奏者が演奏する楽器)とかのちょっと珍しい楽器も使われるので、映像で見ても楽しいです

オーケストラに新しい楽器を取り入れるのに積極的だったリヒャルト・ワーグナー(1813年〜1883年)が「ニーベルングの指輪」で初めて使った「ワーグナーテューバ」
「ニーベルングの指輪」は全曲を演奏するのに4日間(約15時間)かかる、ワーグナーの超大作オペラ(楽劇)です

他にワーグナーテューバが使われる曲はA.ブルックナーの交響曲第7番〜第9番、B.バルトークの「中国の不思議な役人」、A.シェーンベルクの「グレの歌」、R.シュトラウスの「アルプス交響曲」「エレクトラ」「影のない女」など
ブルックナーの交響曲でのワーグナーテューバの深淵な響きは感動的です

ストラヴィンスキーの「春の祭典」はリズムが複雑で、演奏者にとっても指揮者にとっても難しい曲
その割にはよく演奏される方(ストラヴィンスキーの作品の中では)

三大バレエ「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」以外は演奏されることが極端に少ないストラヴィンスキーの音楽ですが、他にも素晴らしい曲が盛りだくさん
まさに天才と言われるにふさわしい作曲家で、これからもっと演奏される機会が増えていきそう(没後50年が経ちましたが、著作権のことがややこしい作曲家というのもあって演奏機会が少なかった点もある)
吹奏楽とは言えないかもしれませんが、オーケストラの中の管楽器(のみ)の編成で「管楽器のためのシンフォニー」という曲もあります
話がギロ→春の祭典→ワーグナーテューバ、と飛躍しすぎー

2023年最後の練習でしたが、来月2024年1月28日(日)の第6回アンサンブルコンサートが迫ってるので、プチ本番という感じで全プログラムを演奏してお互いに聴きあってみました
メンバー同士とはいえ、やっぱりみんなちょっと緊張

まだ演奏曲目など未確定な部分も多いけど、新たな候補曲としてスコット・ジョプリン(1868年〜1917年)の「エンターテイナー」の楽譜を用意
金管三重奏用にアレンジされた楽譜

誰もが聴いたことのある「エンターテイナー」
何かのBGMとかでもしょっちゅう使われてます
20世紀初頭にアメリカの西部や南部で流行った「ラグタイム」という気楽な音楽で、シンコペーションのリズムが特徴的ですがジャズのスウィングとは違います
アメリカ開拓時代の安酒場とかに置いてあった、ちゃんと調律されてない「ホンキートンクピアノ」で演奏すると雰囲気出る曲
小学校の体育館とかに長年放置されてきたホンキートンクばりのピアノがあって、かわいそうになる時があります
が、そんな調律が合ってないピアノでさえ、エッセンスとして音楽に取り入れるアメリカの懐の深さ

みなさんのおかげで2023年も無事に楽しく活動することができました
防府ウィンドシンフォニーは、2024年も更なる飛躍を目指します

それでは良いお年をお迎えください

