良い練習会場探しの旅(修行)、今回は防府市 牟礼(むれ)公民館でした
徒歩圏内にお店はありませんが、入口に自動販売機はあるので夏にのどが渇いても大丈夫そう

防府市内では東寄りの周南市に近い方にあるので、出発する場所によっては少し遠くなります
練習で使った「大会議室」は部屋の面積が162㎡と、今まで使った中では一番広い!

「牟礼(むれ)」という地名は全国各地にありますが、大昔の言葉で「山」を意味するのだそう
たしかに近くには防府市で一番高い山「大平山(おおひらやま、標高631m)」があります
大平山はほぼ山頂まで車で行けるので、景色の良い場所に楽に行けるなかなかない山です

そんなちょっと市の外れにある練習会場に、なんと「楽器」を忘れてきたメンバーが…
取りに帰るかどうか悩んだ結果「取りに帰らない」という選択
エアーtubaで練習に参加したのでした

知り合いが高校生の時の話
遠方(県外)に楽器のレッスンに行く際、
本人はもちろん気合いを入れて、母親にも「がんばってきなさい!」と見送られ、
そして駅に降り立ったときに、楽器がないことに気づく…
「おかーさーーん!」

はたまた高校生の時に熊本県から飛行機で東京にレッスンに行って、師匠宅に着いたら奥さんに
「いませんよ」
と言われた先輩もいました…
「ししょーーーーー!!」

楽器やってる人ってパッと見、品行方正ですが中身がブっ飛んでる人がたまにいます(生徒も師匠も)
そんな自分も中学の吹奏楽コンクールで、貸切バスから降りた時に「上履き」だったことがあります…
(コンクールに出ない1年生の靴を借りてセーフ!)

そんな失敗エピソードはさておき、来年2022年3月6日(日)に開催される、
「フェスタ・アスピラート2022」に出演が決定しました

前回(2021年3月)は無観客の中での本番というなかなかない経験でしたが、今回はお客様を入れてのイベントになりそうです
出入り含めて15分間と短時間の本番ですが、アスピラート音楽ホールという良い会場で演奏できる貴重な機会になります

そこで演奏する候補曲「ドラゴンクエスト〜序曲」の楽譜を配布しました
どのパートもけっこう難しくて「ゲーム音楽だからってナメんな」といった感じの、練習しがいのある内容です

「付点」のリズムがどうしてもアマくなってしまうメンバーが

付点のリズムはいろんな曲でしょっちゅう出てきますが、中高生の吹奏楽部などではちゃんと演奏できてることはほとんどありません(断言

プロコフィエフのバレエ音楽「ロメオとジュリエット」の中の有名な「モンタギュー家とキャプレット家」で、プロのオーケストラがロシア人指揮者に「付点のリズムが×だ」とずっとダメ出しされてるのを見たことがあります
それくらい楽器が上手な人でも気をつかわないといけないリズムで、自然に心地良く聴かせるのは大変です
ちなみに「ロメオとジュリエット」のことを日本では「ロメジュリ」と言うことが多いですが、海外ではシンプルに「R&J」と言うそうです(そっちの方がかっこいー

聴いてる人を心地良くさせるには、演奏する方はかなり気をつかって必死にやらないといけません

何十年も必死にがんばり続けて音楽を深く追求して、その先にやっと解放された、演奏を本当に楽しめた気分になる時が来るのでしょう

楽器が上手になればなるほど、音楽の「奴隷」になってるような感覚だという人もいました

奴隷にならなくて良いのですが、趣味として音楽を深く追求する過程を楽しむのも、楽器演奏の醍醐味の一つです

アンサンブルの練習も進んでいます

トランペットアンサンブルで、G.ヴェルディのオペラ「アイーダ〜凱旋行進曲」が聴こえてきます

オペラ「アイーダ」の超ショートあらすじ
エジプト軍の指揮官ラダメスは、敵国エチオピアの王女アイーダに恋をしてしまいます
ラダメスは敵の策略にはまり、祖国を裏切り、墓に生き埋めにされることになります
アイーダは二人で死ぬことを決意し、永遠の愛を誓い天に旅立っていきます

というお話が2時間半くらいのオペラになっていて(だいぶ端折ってますが…)、「アイーダ」はヴェルディの、そしてオペラの最高傑作の一つだという人もいます
1871年初演なので、ちょうど今から150年前のオペラです

セットが超弩級
その「凱旋行進曲」は、サッカーの試合やTV番組などでも頻繁に使われる音楽なので、世界中の誰もが聴いたことのあるメロディです
エジプト軍の勝利の凱旋の場面で、特徴的で見た目にもインパクトのある2メートル近い長さの「アイーダトランペット」が使われます(この場面で使うだけのために作られたトランペット)
今考えてもすごい演出だと思います
As管(あすかん)とH管(はーかん)の2種類があって、トランペットの管を「巻かずに」完全に伸ばしたような作りになっています

当初はヴァルヴ(ピストン)1つのみだったようで、このシンプルなメロディは1つのヴァルヴだけで演奏することができます
As管とH管は数人ずつ、それぞれ別のトランペット奏者たちが演奏します

実際に吹くと、前の方に垂れ下がってきて、持ちにくくめちゃ吹きにくい楽器です

ただドデカい会場であってもどこからでも目えるその勇壮な姿は勝利の場面にふさわしく、見た目がカッコ良い管楽器グランプリ、特別部門第1位といった感じです

歌手たち、オーケストラ、合唱、バレエ、豪華で壮大な舞台装置、照明など、数百人で上演するグランド・オペラって凄すぎる世界です

1890年代くらいからはだんだん映画が盛んになってくるので、その前の時代だったからこそ作ることができた、人間の英知を集めた芸術の集大成みたいなもんです

ちなみにアンサンブルコンサートではアイーダトランペットはないので、ごく普通のトランペットで演奏します(そりゃそうだ

次回の練習はまたまたまた初めて利用する「中関(なかのせき)公民館」です

11月からいろんな練習会場を試してきましたが、それぞれ良い点、いまいちな点、家から遠いとか、近いとかも当然あります
年が明けたらメンバーに好きな練習会場アンケートを取って、使い良い会場3つくらいに絞っていこうと思ってます

いつも練習の前日に、次の日に練習する曲やスケジュールをメンバーにお知らせしているのですが、
「もっと早くにやる曲を知りたい」
という、やる気のあるメンバーがいて感動です

というわけで次回12/19(日)の練習は
17:00〜19:00はアンサンブルの練習
19:00〜は「千本桜」と「ドラゴンクエスト〜序曲」の合奏にしようと思います

16時過ぎまで「第52回防府読売マラソン」による交通規制がありますので、通行止めや渋滞などお気をつけください

合奏の練習はひとまず次回で終わりにして、その次からはアンサンブルコンサートの準備に集中していこうと思ってます
楽団の見学をお考えの方、ぜひ合奏の練習がある次回の練習にお越しください
お気軽にどうぞ〜♪
