6月になりました
6月は水無月(みなつき、みなづき)とも言われますが、ここ防府市でもカラッと心地良かった5月から、少しずつジメッとした湿度の高い日が多くなってきました
防府市内にある、アジサイ寺としても有名な東大寺別院 阿弥陀寺(あみだじ)では、例年6月にはあじさい祭りが開催されていましたが、今年はコロナの影響で中止とのことで残念です

アジサイ見てる暇あったら練習しろ!
ということで今週もしっかりと練習しております
ホルストの第一組曲は、後半の方ほど練習が足りてなかったので、2曲目の「Intermezzo(インテルメッツォ)」と3曲目の「March(マーチ)」を重点的に練習です

1曲目の「Chaconne(シャコンヌ)」と2曲目の「Intermezzo(インテルメッツォ)」はオーケストレーションが素晴らしく、まったく無駄と隙のない構成と楽器使いがなされているのですが、3曲目の「March(マーチ)」は少し作曲に疲れたのか、イギリスが誇る作曲家ホルストさんにしては雑になっている部分があります
そういう曲は結構あって、傑作と言われている曲でも、序盤は素晴らしくても後半ややグダグダになり、そして「最後どうやって終わらせようか…」って思いながら書いたやろ、
てな曲があったりします(R.シュトラウスの交響詩とか)
その分を差し引いてもおつりが来るくらい素晴らしい曲なので許してあげますが、この「March(マーチ)」は木管楽器と金管楽器が、「ずーっとお休み」と「ずーっと演奏しっぱなし」が交互になっている箇所もあったりして、やる方はムダにシンドイです
作曲家や編曲者がすべての楽器に精通しているわけではないですし、場合によっては締め切りに追われながら大慌てで仕上げたような曲もあるので、当然と言えば当然ですが、中高生やアマチュア楽団などではそんな部分まで楽譜を尊重しすぎて、「楽譜に書いてるから、書いてる通りに演奏しなきゃ」と、実際には演奏不可能に近いような部分までガンバリすぎて爆死してるのを見かけることがあります
できないのはあなたの練習や根性が足りてないのではありません
そもそも演奏不可能(に近い)楽譜になっている(場合もある)のです
プロのオーケストラ奏者でも、金管楽器は1stパートは曲によってアシスタント(補助の奏者)をつけることはしょっちゅうありますので、1stパートに限らず中高生やアマチュア奏者ならなおさら、楽譜を常にそのまま演奏するのではなく、うまく工夫してより良く聴こえるように交代しながら演奏したり、時には(慎重に)楽譜を変えるべきです
が、それを説明しても「勝手に楽譜を変えるのはおかしい」という頭のカタイ人に何度も出会ったことがあります
(あと「コンクールの課題曲は変えたら失格ですよ」とか、そんなことは百も承知です)
変えてはいけない部分も大いにありますが、必要に応じて変えるのは作曲者も望んでいることですし、聴き手のため、音楽のため、何より演奏者本人が恥をかかないためにもやった方が良いです
(変え方や交代の仕方が上手くないのもよく見かけますが)

そんな訳でこの第一組曲の3曲目「March(マーチ)」のコルネット、トランペットパートは、曲の後半3分の2くらいが一切のお休みなく最高音域までフォルティッシモで吹き続けるスーパームキムキトランペッターでも演奏不可能な楽譜になっていますので、バッサリ変えてしまいます
と言いたいところですが交代できる人数がまだいませんので、現時点では保留です(おー神よ、見学者をこの楽団に…
人数が少ない吹奏楽団や学校の吹奏楽部はたくさんありますが、足りない音やダブっている音などの演奏箇所を上手く変えることで、劇的に良い音楽(良い演奏)にすることが可能です
もちろん慎重に、演奏者の技量なども含めて考えて変えないといけません
人がいないパートはいないまま、人がダブっているパートもそのまま、でやるのはあまりにももったいないです
演奏面での指導ももちろんできますが、楽譜を上手く工夫する手助けもできますので、ぜひご相談ください