2021年最初の見学者はホルン奏者さんに来ていただけました
ホルンの演奏経験が豊富な方で、力強くて美しい音色を聴かせてもらえました
そして一緒に来ていただいたご家族の方は、以前にやっていたクラリネットがお家にあるそうで
「ぜひ次回持ってきてください!」
というお話になりました

「ずっとメンテナンスしてないから…」とのことで、確かに木管楽器は調整、タンポ交換や消耗品に金管楽器に比べると費用がかかります
が、この先ずっと眠らせておくのはもったいない!
お家に眠っている楽器がある方、ぜひ防府ウィンドシンフォニーで楽器を目覚めさせて昔のように楽しく奏でてあげてください
きっと楽器も喜びますよ

しばらく使ってなかった楽器や古い楽器でも、金管楽器でしたらだいたい復活させることができますので、一度持って来てみてください
固まって動かないスライドやピストンなどがあっても大丈夫です
おあずかりしてもよろしければ、見た目も中身もピカピカにしてお返しします

金管楽器はぶつけて凹ませたりしない限り、楽器店やリペアショップにお世話になることはそんなにありません
お手入れとメンテナンスにもさほど金額はかかりませんが、学校の部活にある楽器を見せてもらうと、
「(だからと言って)放置しすぎ〜」
な楽器がよくあります
その中でもよく気になるのはピストンのインナーフェルトで、全ピストン新品フェルトに交換するのにヤマハのトランペットの場合は500円もかからないのですが、10年、20年、場合によっては30年以上一度も交換してないのを見かけることがあります

外側のフェルトと違って、内側のインナーフェルトは24時間365日ずっとバネで少し押さえつけられた状態にあるので、何年も経つとさすがにヘタって(薄く、固くなって)きます
長年交換してないフェルトは、厚みが半分以下になっていて、だいたい変な緑色になってて、ピストンを押さえると「カタカタ」と固い音がして感触も悪くなります
ピストンの穴の位置がビミョーにずれるので、音色や音程も少し悪くなります
ユーフォやテューバの場合、そもそもフェルトを入れる順番を間違えていたり、2枚ないといけないヤツが1枚どこか異世界に消えてしまっていたりして、ピストンを押すとガッチャンガッチャン言うてるのも見かけます
そんな楽器しか使ったことがない人は「それが当たり前(ふつう)」と思ってしまったり、「古い楽器だからこんなもの」と思って永遠に誰もフェルトを交換しようなんてことを思いつきません
楽器屋さんに持っていかなくても自分で簡単に交換できるので、ぜひ何年に一度かは新品に替えてほしいです

つい2〜3年前までは、ヤマハのインナーフェルトは1つ60円くらいでした
が、他も含めてヤマハの楽器のパーツ類は、なぜか一気に2〜4倍に値上げされてしまいました
パーツが安いのもヤマハの良い所だったのに残念です
とは言えフェルトやコルクは数百円で交換できますので、トランペット、コルネット 、ユーフォニアム、ピストンのテューバなどはぜひフェルトをリフレッシュして気持ちよく演奏しましょう(たぶん少し上手になります)
学校の吹奏楽部の顧問の先生も、ぜひこれを機会に学校の金管楽器のフェルトを全部交換していただけると、
「なんだか金管セクション、上手くなったな〜」
なんてことがホントに起こると思いますよ

その楽器のメーカー純正パーツのフェルトに交換するのが基本なのですが、他社からもいくつかフェルトなどが発売されています
秋田県のKlang(クラング)という楽器屋さんが、2015年頃から独自で開発したフェルトがあって、結構おすすめです
管楽器修理工房 Klang(クラング)
https://www.klangbrass.net
長く使ってもヘタリにくく、指を動かした時の感触も良いです
ヤマハ、Bach(バック)、シルキー、ベッソン、ウィルソン、XO、などのメーカーの金管楽器に合わせて作られていて、Amazonなどのネットショッピングでも購入できます
(フェルト1つのみで売っていたり、6個セットや8個セットが混在していますので、購入時はご注意ください)
amazon
https://www.amazon.co.jp/s?k=クラング%28Klang%29&ref=bl_dp_s_web_6993510051
Yahoo!ショッピング
https://store.shopping.yahoo.co.jp/brassshopklang/klanga5d5a.html
サウンドハウス
https://www.soundhouse.co.jp/search/index?s_maker_cd=2596&s_category_cd=7025&i_type=cm

トランペットの場合、ヤマハやシルキーの純正フェルト(柔らかくてフワッとした感触)よりはやや堅めでカチッとした感じ
Bach(バック)だとゴム特有のポコっとはねるような感じがしなくなって、その人の好みにもよりますがだいたい気に入ってもらえると思います
トランペット用のものは、内側と外側のフェルト、計6個で1300円くらいです(ヘタリにくいので、長く使うと結局リーズナブルだったりします)
フェルトひとつひとつの厚みにわずかに個体差があって、逆にそれを利用してその人の楽器の穴の位置に合わせて最適化する、アラインメント(穴の位置合わせ)と言われるようなことを自分ですることもできます
それはちょっとお手入れ上級者向けかもしれませんが、細かい作業が好きな人はペンライトとかを使って穴の位置がよりぴったりと合ったフェルトを選択していただけると、思った以上に吹奏感、音色、音程などが改善されることがあります

楽器の話ばかりになってしまった(汗
今回も「夜に駆ける」「旅立ちの日に」「アンダー・ザ・シー」の3曲を合奏しました
時間があっという間に過ぎて、気づいたら練習終了時刻を少し過ぎていました
合奏の時間はちゃんと守らねば、と反省です
あい、とぅいまて〜ん!

「楽器や音楽って、なんだかお金がすごくかかりそう…」
と思われる方は多いと思います
確かに少しお金はかかりますが、よく調べて詳しい人に助言してもらえば、場合によってはかなり費用を低く抑えることも可能です(楽器、メンテナンス、楽譜、レッスン、練習場など)
防府ウィンドシンフォニーには音楽や楽器に詳しいメンバーがいますので、お気軽にご相談ください
少しお財布が軽くなったとしても、それ以上の楽しみ、喜びが得られると思いますよ
